岡部憲治 の 戯言記

脳を鍛える + 脳波を鍛える = 脳力

2010/01/19

カテゴリー: カリキュラム・テスト


◇今日のニュース 脳は運動で活性化:実験で確認 にもあるように、”運動が脳を活性化させる”のはなんとなく想像の範疇だろう。だが、活性化させてもそれが生かせなければ意味がない。

 

◇例えば、競技やテストやプレゼンなど自分が何かのイベントに参加するときに、平常をもって臨み、全力を出し切ることができるのか。どんなに脳が活性し、記憶や学習が効率的になってもアウトプットするときに平常でなくてはもったいない。

 

◇ではどうすれば、平常でいられるか。 「集中、集中」と言う人もいるだろうし、「リラックス、リラックス」という人もいるだろう。 いったい、どっちが正しいというか有効なのだろう? そもそも、「精神状態」は経験則で鍛えるしかないのだろうか。

 

◇1月18日(月)にNHKのクローズアップ現代で放送されていた脳波が暮らしを変えるはなかなか興味深いものであった。番組内では脳波を利用したおもちゃから、マーケティング、さらにはスポーツ選手のトレーニングまで紹介していた。

 

◇例えば、脳波センサーをつけてボールを操るオモチャ。いうなれば、集中力がボール操作のカギ。また、脳波センサーをつけてPC画面内の物体を浮かせてみるゲーム。まるで、超能力のようだ。

 

◇なかでも、驚いたのは、トップレベルのアーチェリー選手の練習に、脳波センサーをつけて、「リラックス」「集中力」を数値で計測している話。トップのなかのトップ選手は「リラックス」と「集中力」に相関関係があり、矢を放つその瞬間に向けて、数値が上がっていくのだ。

 

◇そうでない選手も、毎回の練習時に「リラックス」「集中力」を計測することにより、調子が悪いときと良いときの差を数値で把握することができ、良い時のイメージを段階的につかんでいくことができているよう。

 

◇つまりは、「精神状態」のトレーニングを数値で明瞭化し、体で覚える”記憶と学習”に効果的にリンクさせていることになるのだろう。

 

◇機器の発達や脳の働きの解明によって、今、そこにある慣習的な記憶と学習へのアプローチがどんどんと変化していく。それをどんどんと自分から取り入れていくことが必要な時代になってきたのではないだろうか。

待っていても誰も解決してはくれないのだから。

 

※今日(19日夜)のWBSのトレタマでも、脳波センサーで集中度とリラックス度を数値計測できるシステムが紹介されてましたね(2万5000円くらい。アメリカ製)。おもちゃっぽいですけど。

 

参照:NHK クローズアップ現代 脳波が暮らしを変える(2010年1月18日放送)

形成的評価(formative assessment)が、進んでいく。

2009/07/21

カテゴリー: カリキュラム・テスト


◇アメリカではSATやGREなど大学、大学院に入学するためのテストがある。

「いわば、日本のセンター試験のようなもの」と言われているが、例えば、SATは

SAT Reasoning Tests と SAT Subject Testsに分かれている。

 

○SAT Reasoning Tests は以下の3つ

・Critical Reading
・Mathematics
・Writing

※詳細は SAT のQuestion Types のところに。

 

○SAT Subject Tests は、以下の5つ

・English

・History

・Mathematics

・Science

・Languages

※詳細は About the SAT Subject Tests に。

 

※テストの練習問題はネット上にいっぱいあるので、とりあえず、Yahoo Education のTest PrepのSATを覗いてみるのはいかが。 ⇒ こちら

 

◇教科内の枠組みからだけでなく、多面的な評価が測られるわけだが、基本、multiple choice(選択肢)問題なので、限界もある。また、どんなに点数が高くともそこから「コミュニケーションスキル」や「人間性」などが見えるわけではない。

 

◇実は、PPI(Personal Potential Index)という評価システムが段々と使われはじめているようだ。現在は大学院希望者対象でオプションとなっているが、数年内には大学入学の学生が視野に入る可能性が高い。なにせ、ETSが携わっているのだから。

 

◇Personal Potential Index 。直訳すれば、「個人の潜在能力インデックス」は、6つの評価項目で構成されている。

○Knowledge and Creativity (知識と創造):Is intensely curious about the field

○Communication Skills(コミュニケーションスキル):Speaks in a clear, organized and logical manner

○Teamwork(チームワーク):Supports the efforts of others

○Resilience(回復力・弾力性):Accepts feedback without getting defensive

○Planning and Organization(計画性と組織力):Sets realistic goals

○Ethics and integrity(道徳性と誠実さ):Is worthy of trust from others

 

◇申請者(GREを受けてPPIを希望した大学院入学希望者)が評価する人を5人まで選び(たいていは教授やスーパーバイザー)、6つについて評価してもらい、それをETSがスコア化するようになっている。

実際のサンプル画面は↓

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(ETSより)

 

◇総括的評価(Summative assessment)ではあるものの、あくまで評価するのは個々その人(申請者)に関係し、その人を見てきた人。SATやGREで見えない部分を補うには十分効果があるだろうし、限りなく形成的評価(Foamative assessment)に近いのではないだろうか。 今後の成り行きを見守りたい。

それでも世界はまわってる  -都市が語る変容-

2009/06/23

カテゴリー: 未分類


◆少し前の話だが、NHKスペシャルの「沸騰都市シリーズ」が完結した。

ドバイから始まり、ロンドン、ダッカ、イスタンブール、ヨハネスブルグ、サンパウロ、シンガポール、そして東京。

国を代表するような都市がみせる変貌は、その国の将来をも彷彿とさせる。

 

◆その原動力となる「人」、すなわち個人の競争は熾烈になり、格差はなおさら開いていくのは必然。ただし、それは島国日本がかかえる内向きな軋轢ではなく、かつての黒船襲来が如く外圧的状況が引き起こすもの。

 

◆例えば、金融危機。

日本は比較的、傷が浅いといわれていたにもかかわらず、時が経つにつれ、

間接的影響(輸出産業への高依存体質)が

輸出激減→様々な経済指数の下降→消費意欲の落込み→内需の冷え込み

と負の連鎖を巻き起こしていった。

 

◆それが派遣社員や正社員をリストラに追い込み、安価な労働力としての外国人採用を促す。

その一方で、例えば、「今が買い」とシンガポール政府設立の不動産投資会社が1000億円の資金を東京の土地買収に動き出す。

資金を使い切って、多数の物件を購入すれば、外資がらみ(外国人)のテナント物件になる可能性も大きい。

つまり、
単純労働、中間管理、知識、あらゆる層に「外国人」が多く流入してくる

のだ。

 

◆シンガポールだったら完全な個人能力主義。日本だったら集合的能力主義。

今後も徹底的に国を超えたグローバリズムが展開し、「個人能力主義」でいくか、「集合的能力主義」でいくかが、リアルに個々に迫られてくるだろう。

 

◆それでも都市はまわっている。

そこで生活する私たちもいやおうなく、変容を突きつけられることは間違いない。

 

NHKスペシャル 沸騰都市

携帯・ネット・電話の未来は何をもたらすのか

2009/06/11

カテゴリー: 未分類


◇iPhoneやグーグルフォンのようなスマートフォンもあたりまえになり、音声・メール(テキスト)・動画・静止画・情報検索・アプリ・etc…あらゆるものが1つの端末ですむように。

 

◇だけど、インフラともいうべき通信(形態)は現在の3Gでは「音声とデータ」に分かれている。次の4Gでは全てがIPに集約されるそうだ。

 

◇そうなると、国内電話・国際電話という区分けもなくなるかもしれないし、そもそもキャリアというか電話会社、携帯電話会社、ISP(インタネットサービスプロバイダー)の区分けはどうなるのだろう?ユーザー(消費者)にとっては、料金が安くなるはずだから、「よか♪」という感じだが。だが料金体系は?

 

◇もしかしたら、「テキスト・音声・動画・静止画・ネットに限らず オンライン/1分あたり いくら」

なんて単価のつけ方も、スマートフォン(携帯端末)では起こりうるかもしれない。

 

◇もっとも、通話収入を目的としないビジネスモデルをグーグルでは考えているとのこと。

全米での無料通話や低価格の国際通話サービスを提供するが、狙いは通話料収入にはない。

このサービスにより電話会社とユーザーの間に割り込み、グーグルのサービスプラットフォームを確立するのが目的なのである。

Google Voiceの大きな特徴は優れた電話管理機能にある。

多くの個人ユーザーは現在、自宅や職場、携帯、そしてネット電話といくつもの電話番号を持っている。また、それに伴い、「しつこい電話勧誘はとりたくない」「相手を確認して電話に出たい」「別々の留守番電話をなんどもチェックするのは大変だ」など、不便も増えている。

Google Voiceでは、ユーザーにひとつの電話番号を割り当て、そこにかかってきた電話を自宅や職場、携帯などに転送したり、すべての端末を同時に鳴らしたりといった便利な使い方ができる。

また、ウェブメール「Gmail」のアドレス帳と連携することにより、電話をかけてくる人ごとに「どの端末に転送するか」「留守録のアナウンスはどれにするか」といった高度な設定もできる。

留守録に入った音声メッセージを自動的にテキストに直し、検索機能を使ってウェブやメールで確認する機能も持つ。

IT PLUS 安さから付加価値型へ IP電話ビジネスを進化させる米企業 より抜粋)

 

 

◇ユーザー側は、「いつでもどこでも誰にでも」が今以上に手軽に実現しなおかつ管理も容易となる。
これは世界中の「英語を手軽に使える人」たちには、圧倒的に様々なチャンスを広げるだろう。

 

◇ できれば、日本の通信事業に関与している企業も、そんなサービスとチャンスを日本のユーザーにも提供してもらいたいが、果たして可能か。

 

◇先週、久しぶりの米国で携帯電話の使い方の違いを目の当たりにし、そんなことがふと、頭をよぎるのであった。

e-ラーニングの広がりは、ガラパゴス化を防ぐのかあるいは広げるのか

2009/05/13

カテゴリー: コンテンツ


◆教育関連ニュース「ネットカフェでe-ラーニング」でも書いたように、e-ラーニングの裾野はどんどん広がっている。

たとえば、塾。

 

会社名

商品名

価格

備考

ベネッセ コーポレーション

進研ゼミ中学講座プラスアイ

6800円

月額

通常の通信添削に、電子教材を加えたもの。

Z会

「映像コース」

7万9100円

90分×28回で

年度末まで繰り返し視聴可。

城南進学研究社

城南マナビックス

4750円~6300円

小1~中対象

トライグループ

遠隔家庭教師
「トライ@HOME」

3500円

1時間

トライグループ

講座の動画配信
「トライ e カテイ塾」
2500円~3500円 1科目 月額

トライグループ

教材ダウンロード
「トライ e NAVI」
2480円~2980円 10万種類の教材を
何度でもダウンロード

 

場所と時間の制約から解放され、安価となれば段々、(顧客)ユーザーは増えていくだろう。

特に、フェローの鈴木さんが「通信教育ウェブサービスの可能性」で書いているように、海外在住の子どもたちにとってはとてもありがたいサービスだ。

 

◆だが、その一方でビジネスの大きさ(スケール)で考えると、日本で展開されているe-ラーニングは世界の同業他社とは戦えない。だって、ターゲットがほぼ国内のみ、つまり、日本語が前提なのだから。

 

◆たとえば、記事でも紹介した Lynda.com のように英語で作成されたコンテンツ。

内容的には、動学.tv とかぶるところも相当あるはずだが、動学.tv のターゲットとなるユーザー数とLynda.com のターゲットとなるユーザー数では圧倒的な差があるはず。 なにせ、日本語人口と英語人口の差がそのまま反映するのだから。

 

◆最近、i-phone向けのアプリで、ダウンロード数が1位になった日本の中小企業や世界中から相当数、ダウンロードされるアプリを作った日本人のニュースを目にしたが、これは「日本語」というカベがないので、世界で同じ土俵で戦って勝ち抜いた結果だ。

 

◆アプリだったら言葉を必要としない場合が多いが、e-ラーニングには必ず「言葉(読・書・聞)」がつきまとう。

このままの状態ではパイの食い合いが起こるだけだ。

だったら、日本発の世界の英語人口をターゲットとしたコンテンツ開発をしてみるのはいかがなものか。

 

◆それがガラパゴス化を防ぐ一方、日本語人口をターゲットにしたコンテンツにも磨きをかけ、いい意味での「ユニーク性」を保つのではないでしょうか。

 

 

参考: 読売新聞 「塾通いよりもネット学習…月謝、送迎の負担軽く」