◇”内向き” な空気に包まれている日本 で触れたように、色々な場面で「内向き」な空気に包まれているのは肌で感じるとおり。
だが、その一方で違う動きもあるようだ。
朝日求人ウェブの 新入社員半数「海外で働きたくない」一方、積極派も増加 という記事によれば、
今春の新入社員のおよそ2人に1人が「海外で働きたいとは思わない」と考えていることが、産業能率大の調査で分かった。過去の調査よりも大幅に増え、内向きな意識の高まりを示した。一方で「どんな国・地域でも働きたい」も27%と過去最高。海外勤務についての考え方の二極化が鮮明になった。
(中略) 「海外で働きたいと思うか」という質問に、49.0%が「働きたいとは思わない」と答えた。「国・地域によっては働きたい」は24.0%、「どんな国・地域でも働きたい」が27.0%だった。(中略)産能大の担当者は「もはやグローバル化が避けられないことは誰もが分かっている。それを不安に感じて国内にとどまろうとする層と、積極的に打って出て機会をつかもうとする層にはっきり分かれてきた」と分析する。
とのこと。どうやら、経済格差(ギャップ)だけでなく、キャリアにもギャップが生じてきているのかもしれない。
◇ただ、調査対象が「新入社員」なので、基本的には「大卒」ではないかと。
つまり、「小→中→高→大(院)→社会人」というキャリアパスに、「内向き」が圧倒的に増えていると解釈できる。
◇その一方、違ったところでは、「外向き」を目指す層も増えている。
たとえば、NY Times の Japanese Sushi Students Aim for a Job Overseas という記事によれば、
様々な経歴をもつ人々がすし職人養成学校に通い、海外で働く夢を実現しようとしているようだ。
The academy enrolls about 100 students each year in either intensive, two-month programs or yearlong diploma courses. More than 700 students have graduated from the academy since it opened in 2002, its executives say. Of the 10 people in Mr. Aoki’s yearlong program, 9 said they were preparing for careers abroad.
上記引用は、
2ヶ月プログラムあるいは1年プログラムに年間100人の生徒が参加し、2002年以来、すでに700人以上の卒業生がいるとのこと。また、1年プログラムに参加した生徒の10人のうち9人は海外への道を考えていたとのこと。
というようなことが書かれている。
また、記事中には、
By contrast, the sushi restaurant market overseas is a rich source of entrepreneurial opportunity for young Japanese, said Hiromi Sugiyama, a director of the academy, which also hosts a Web site, www.sushijob.com, for chefs seeking jobs in other countries.
とあり、要は若い日本人が起業するチャンスが海外のすしレストランマーケットにはあるとのこと。
◇日本の行く末どうこうよりも、自分が生きる場所を求め、チャンスを求め、アグレッシブにつかみにいく。
そんな海外でがんばっていく人々が増えていけば、結果的に、「活力」としてすざまじいパワーを日本にもたらすのではないだろうか。
◇とはいえ、外部環境を重視し守りで「内向き」になるのも戦術の一つだし、「外向き」が一方的にいいわけではない。
要はまわりがどうこうでなく、「自分で決めたか」がポイントであり、それを決定するための「ポジショニング」の視点をもっているか。
これからのキャリアパスにはますます自分の意思決定の手段と実行力が重要となってくるではないのだろうか。


