本間勇人 の Goodware Times

変わる教育 【06】 2009年 男子校のクオリティスコア大幅アップ

☆12の指標で、私立中高一貫校の教育クオリティを算出してきた。そして縦軸にクオリティスコア、横軸に偏差値(複数回数あるので、日能研や四谷大塚の情報を参考に加工した調整偏差値)をとって、4つのカテゴリーに学校を分類してきた。

 

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最近では、クオリティスコアをリベラルアーツの質と置き換え、偏差値を進学指導の成果と置き換えることも可能ではないかと考え、考察を続けているが、いずれにしても、質的評価をしなければ、教育力を語れない時代の雰囲気であることはもはや広く認められていると思う。

 

☆そこで、今年もクオリティスコアを算出しているが、その過程ででてきた結果を報告したい。まずは、首都圏男子校52校の分析結果である。08年はクオリティスコア2.8以上を超えた男子校は、55.8%で、男子校の平均クオリティスコアは2.99だったが、09年は、2.8以上は76.9%、平均スコアは3.12となり、大幅に質の向上傾向となった。

 

☆偏差値レンジ別に並べると下記のようになった。

 

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☆またレンジごとに、2.8未満と2.8以上に割合も出してみた。

 

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☆ここ数年、男子校は、共学校化の流れに対し、危機意識が高く、受験市場の公表する偏差値の反応も緩慢で、序列化の固定度合いが高まってきたこともあり、質的な向上を目指し、教育内容や生徒獲得手法のイノベーションを実行してきた。

 

☆たとえば、東京都市大付属中の場合、この3年の間に、新校舎、新名称、新カリキュラム、完全6年一貫体制などのイノベーションを起こし、エリートスクールからエクセレントスクールのカテゴリーにシフトしたケースが代表的だろう。

 

☆したがって、クオリティスコアの平均スコアも0.13ポイントも上がったし、76.9%の男子校がクオリティスコアかエクセレントスクールのカテゴリに入るようになったのである。

 

☆ただし、もしクオリティスコアの基準を平均スコア分を加算して2.9ぐらいにしたとしよう。すると下記のような結果となり、クオリティスコア2.9以上の学校の割合は53.8%になる。平均スコアに合わせるわけだから、当然といえば当然であるが・・・。

 

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☆いずれにしても偏差値45から55のレンジは、偏差値とクオリティスコアの相関がない。偏差値だけで学校を選択することは、危険である。子どもの質感と学校教育のクオリティのGAPがありすぎると、6年間の学園生活が続かない場合もある。ますます個性を重視した時代であるがゆえに、質感をベースにした学校選択は、ますます重要になってくる。

☆一方、男子校としては、よい教育を行っているだけではなく、その質の向上を見える化するなんらかの教育イノベーションをプランすることがポイントになってくる。それはまた、私学市場の質の競争を活性化することにつながるだろう。

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